Vol.6 「3.11からの「絆」」            

3月11日。

 

私は病院で就労支援を終え、

体調を崩し、真っ暗な静養室で寝ていた。

 

その時が来た。

携帯の地震速報が鳴り出し、揺れだした。

 

    【普通の地震だろう…】

 

と思い、布団を頭まで被り、揺れが収まるのを待とうとしたが、

揺れはだんだん酷くなり病院中から悲鳴が聞こえてきた。

 次の瞬間、ベットから振り落とされた。

 

本当にただ事ではないとようやく頭の中で理解できた。

 

スタッフが助けに来ない、パニックを起こしつつ、

這いつくばって、出口を探し、ようやく廊下に出た。

 

運よく、院長先生に見つけてもらい、

避難することができた。

 

病院はあちこちとヒビが入り、天井が抜けた病棟もあった。

 

私はパニック障害を起こしたものの、生き延びることができた。

 

 

地震直後、原発の爆発。

 

福島県は【原発】【放射能】のレッテルを貼られてしまい、

県外に行けば、車にいたずらをされたり、

指を刺されたりと差別を受けた。

 

 【同じ人間なのになぜ?同じ日本人なのになぜ?】

 

頭の中をグルグルまわった。

 

なら、自分たちが住んでる福島から今の福島を見てもらおう、

知ってもらおうと思っていたが、

ネットの日記だけでは限られた人しか読んでもらえない。

 

 『どうしたら今の福島をわかってもらえるだろか…。』

 

NHKでいつも見ていた青春リアル。

 

そこで『福島をずっと見ている』という企画が始まり、

≪福島リアル≫という活動があるということを知った。

 

そして私は、代表の関根さんに会いたくて会いたくて、

私は大胆な行動に出た。

 

その行動は友達から『普通は逆じゃん!!』

と突っ込みをもらったぐらい(笑)

 

LIVE福島風とロックSUPER野馬追の酔祭に参加する事が出来た。

 

そこに風とロックの仕掛け人?の箭内道彦さんが来ると聞いて、

ますます私の行動力は動き出した。

(宵祭りでもあったのでお酒の力もあったかもw)

 

宵祭の終わり、迎えを待つのに会場の外にいた。

そこに箭内さんが現れた!!

 

  『チャンスは今だ!今しかない!!』

 

思いっ切って箭内さんに声をかけた。

 

『いつもNHK見てます。』

『あの、私、関根さんにどうしても会いたいんです!!』

 

今思えば、ナンちゅう事を言っていたんだあたし・・・・と反省w

 

箭内さんは『会場内にまだNHKのスタッフいるから聞いてみたらどうだい?』

と優しく答えてくださり、会場を後にした。

 

その後、私も迎えが来てしまい

スタッフさんと会えず、そのまま帰宅してしまった。

 

せっかくの出逢いが・・・・と思いつつ、

同じ故郷を思っていればきっとどこかで出逢えるはずと思い、

私はLIVE福島の相馬会場に足を運んだ。

 

場所取りをし、あちこちのブースを見ていたらなんと、

NHKのスタッフさんに声をかけてもらった。

 

何たる偶然。何にも打ち合わせもしていないのに。

 

そこでまた言ってみた。

 

私:『福島リアルの関根さんに会いたいんですがどうしたらいいですか?』

 

スタッフ:『え、そこにいるよ・・・』

 

そこで初めて関根さんに出逢えました。

 

ただテレビでしか見たことないのになぜか涙が出てきた。

 

いろんなアーティストを生で見れる興奮。関根さんに逢えた感動。

 

頭の中、真っ白。もう、興奮しすぎて何話したか覚えていませんw

(ごめんなさい・・・ (´;ω;`)

 

でもそこから、友達の木の身が私の心の中に落ちて、根を張りだしました。

 

LIVE福島が終わり、いつもと変わったの日々を過ごし、

福島リアルでピクニックがあるということで参加させてもらいました。

 

毎日、放射能や余震の不安ばかりだったので、気分転換にいい機会。

 

参加者さんで子ずれのパパさんがいらっしゃいました。

 

久々に元気に外で走り回る子供たちを見て、

『福島は大丈夫、大丈夫。子供たちがこんなに元気だもん』

勇気つけられました。

 

おいしいお弁当を交換したり、思い思いの話をしたり、

初めて乗るゴンドラで絶叫したり、

五色沼では恋柄がある鯉を必死に探し、

今後の自分の恋を心配したりw

充実した日を過ごせました。

 

先日、友達の木から身が落ちたのが、その日から芽が出てきた。

 

先日のイベントから友達の木から身が落ち、数か月後。***

 

福島空港にボーイングが!!!!

 

で、福島リアルメンバーで

我が故郷に来てくださるお客様をお出迎えしようとなり、

前日から思い思いのお出迎えボードを書いて準備してきた。

 

でも、正直。私の中では不安だった・・・。

 

原発問題を抱えた福島に来てくれるのだろうか。

 

けれど、福島県民の私達が落ち込んでたら、

来てくださったお客様に大変申し訳ない気持ちでいっぱい。

 

なんなら、今のありのままの福島を見てもらおうと思った。

 

ボーイングが到着し、一番先に出てきたのはなんと箭内さん。

 

それから、笑顔でドンドン到着口から笑顔のお客様が来てくださり、

私の中の不安は一気に吹き飛んだ。

 

お客様を見送り終わり、空港内でLIVE福島の映像を見ることに。

 

『僕らは君たちの恋人になりに来た』

 

この言葉に何度涙し、

猪苗代湖ズのあの曲で心の底に隠していたものが

改めて出てきて号泣した。何度見てもいい。

 

新しいメンバーさんとも話したり楽しい時間を過ごした。

 

空港に戻ると、箭内さんのサイン会が始まっていた。

 

まさかとは思って、事前に公式本を準備して持っていた(笑)

 

ちゃっかり列に並び、箭内さんにサインしてもらってる間、

何話そうと考えていたが全く浮かんでこない。

 

いよいよ自分の番。

 

とっさに浮かんだのが、宵祭で箭内さんと

THE BACK HORNの松田さんが漫才した時に、

小物にとビールや水差しを差出した事。

 

その事をとっさに謝っていた自分がいました(笑)

もっと話す事はあったはずなのに、

本番に弱いなぁ、自分。

 

サイン会も終わり、

県内を楽しんできたお客様が空港に戻ってきました。

そう、もうボーイングで戻る時間。

 

出発ロビーで何かできることはないか考えた。

 

メンバーのみんなはボードに来てくれてありがとうの気持ちを書いていた。

 

私は余分なボードを用意していなかった。

 

ん~自分らしく、尚且つ福島の温かみが表現できるもの・・・・。

 

     『あ・・・・方言だ!!!』

 

小さい頃からばあちゃん子で育ち、専門学生時代には老人施設で実習を重ね、

方言で話す事で利用者さんと心の距離を縮める事の出来た、福島の方言。

 

方言で話すなんて恥なんてない。

 

    『まだ、きてくだっしょない!!まってぞい!!』

 

初めは笑われたが、自分でできる精一杯のやれること。

 

これで、福島の暖かさは一人ひとりのこころに届いたのだろうだろうか・・・・。

 

飛行機が行き来見えるデッキに移動し、

みんなで綺麗な星空の中に飛び立って行った

ボーイングを無事に見送る事が出来た。

 

滑走路にいた作業員さんや乗務員さんが、

デッキに向かって手を振ってくれたり、会釈をしてくれた。

 

そして、歓声。

 

デッキからはち切れんばかりの拍手でした。

 

それぞれの心に、友達の木の種は残っただろうか…。

 

その種が、時間がかかっても、

根が張り、実を付けたくさんの花が咲き、

また種が落ち、次の代へ行くことを私は願っている。

 

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